一ノ谷博士のIT四方山話

元パソコンサポーターです。IT関連のテーマを中心に書きます。

エクスプローラーからデバイスドライバを削除したためにUSBメモリが使えない。

 
 筆ぐるめの住所録と家計簿マムのデータをXPが動いているパソコンからVISTAが動いているパソコンに移してほしいという依頼を受けた。
世の中にはケーブルとソフトを使ってパソコン間でデータを転送する引っ越しソフトなるものがあるが筆ぐるめと家計簿マムを自動的に転送できるとは思われない。
 
そこで私は引っ越しに使うために、USBメモリーを準備した。
要するに筆ぐるめと家計簿マムのデータのバックアップを取り、VISTA上の同じソフトに読み込ませればいい。
そう考えて、XPのパソコンにUSBメモリーを接続した。
 
モリーには赤いランプがついた。
しかしパソコンには変化がない。
普通ならドライバを読み込んでいますとか、使う準備ができましたなどと表示されるのだが何の音沙汰もない。
 
スタートからマイコンピュータを開いてみたがUSBメモリーは認識されていない。
依頼人に話を聞いてみるとパソコンの速度が遅いので、ソフトを削ったらしい。
その結果、依頼人はXP上のデータをCDに焼こうとしたができなかった。
インターネットにもつながらない。
住所録を印刷しようとしたがこれもできなかった。
 
話を聞きながらデバイスマネージャーを開いてみようとしたが何も表示されず真っ白だった。
依頼人は私に依頼する前に、パソコンメーカーのサポートセンターに相談してリカバリーをするように言われたらしい。
デバイスドライバーを削除しまくった人には初めて出会った。
さて困った。
 
いろんな事ができないがXPは起動している。
筆ぐるめも家計簿マムも動く。
CDが使えなければソフトもインストールできないと私がぼやくと依頼人はトレイに音楽CDを入れた。
きちんと認識している。
そこで、ubuntuという名前のLinuxをCDからブートして、USBメモリーにデータをコピーすることにした。
 
ubuntuは優れものでXPで保存されたデータをUSBメモリーにコピーすることができる。
ubuntuが正常に起動することを確認した後に、XP上で筆ぐるめと家計簿マムのバックアップを取った。
これをフォルダに保存し、ubuntuを使ってUSBメモリーにコピーすることはうまくいった。
USBメモリーをVISTAが起動しているパソコンに刺して、筆ぐるめに読み込ませる。
読み込んでくれない。
なんとVISTAで動いている筆ぐるめの方がバージョンが古い。
当たり前だが古い筆ぐるめは新しい筆ぐるめの保存形式を知らない。
家計簿マムはこの様な問題はなくバックアップを読み込んでくれた。
やむなく、XPに戻り、住所録をCSV形式に保存しなおした。
 
パソコンの速度が遅いからといって、闇雲にソフトを削除したら高いものにつく。
くれぐれもHDDの中をエクスプローラーで覗いて削除するようなまねはしないようにお願いしたい。